結婚前後に、あんなにはりきって周知して廻るんだから、離婚の時も同じ規模でやってもらいたい、と常々思っております。これは個人的な妄想ではなく、そろそろ社会現象となってきているようです。
この頃のニッポンでは、禁忌がずいぶんと減ってきて、デキ婚なんて日常のフツーの風景となりました。離婚だってそれほど後ろめたい行為ではなくなってきている。他人から見れば「まぁ、本人たちがよけりゃ、いいんじゃない?」という醒めた見方だ。
でもですよ!! 結婚しますっていう時には、あっちにもこっちにも、そりゃ不要なんぢゃないかというくらい過剰に喧伝してまわって、パーティーしますからってご祝儀を集金したりする割に、実に(他人から見れば)あっさり離婚している。祝っていた周囲の気持ちを踏みにじる行為に思えるが、それは本人同士のコトなので大目に見る。としても、せめて離婚したことをちゃんと知らせてみろ!!
離婚挨拶の日常性
『離婚の挨拶状』を出してみませんか? と発言するヒトが出現しはじめました。離婚するには結婚するよりもより固い決意が必要なのではないかと勝手に想像しています。その自分の下降する気分ばかり大事にしすぎて、「あいつ、離婚したらしいよ?」なんて周りでコソコソ気を使っている人たちの気持ちまで気が回らないようです。
こうなったら、マニュアルが無いとうまく旅行もできないニッポン人のために「大人の身だしなみ──離婚状の書き方──」なんていう実用書を出版すりゃいいのではないかと思われます。そうしたら、みんな「おっと、離婚したから離婚状を書かなくちゃ」って思うでしょう。そしてついでに離婚披露パーティーとか開催すれば、始まる新生活に対して潤いも出るのでは?