チョコレートは、餃子と並び連日無駄に連呼されている食品名ですけど、小学校4年生頃にチョコレート戦争という大石真さんの児童文学を読んだのを思い出した。懐かしいなー。
ところで、チョコレートの原料はカカオ。食品の安全性について注目が集まっていますが、中国やア〆リ力合衆国ではほとんど栽培されていないので、安心な食べ物のひとつかもしれません。食べる方としては。栽培する方はどうでしょうか? 遭遇したことはありませんが……っつーか、カカオ畑にすら行ったことが無いのですが、まだまだ奴隷が存在します。カカオ産業には奴隷となった少年たちが大きく関わっているという話──信じますか。
ここ数年、フェアトレードという考え方が拡がりつつあります。中間業者が儲かることを安易に批判しがちだけれども、それは間違えです。生産者から消費者までの間に、たしかに何十倍もの価格差が生まれます。しかし、中間業者だってただ搾取しているとも限りませんし、輸出入には運賃の他に関税もかかります。
流通の中間の話は書類を丁寧に追いかければわかることですが、実態が全然見えてこないのは生産者。カカオに関してはとくに、ネットではコートジボワールでの奴隷による栽培が注目されがちです。コートジボワール産のカカオは、だいたいヨーロッパに輸出されているようです。ヨーロッパのチョコレートブランドといえば、ニッポンに来ると高級品扱いです。もしくは超高級品扱いです。
FLOマークというのがあります。FLJ(Freetrade Label Japan)が管理しているそうです。コーヒー豆、紅茶、チョコレート、バナナ・マンゴーなどの果物、はちみつ、ワイン、サッカーボールなどに基準が設けられているそうです。サッカーボール?
もうひとつ、FTOマークというのもあります。IFAT(国際フェアトレード組織連合:International Federation for Alternative Trade)が管理しているそうです。FLOマークは商品につけられるラベルですが、FTOマークは団体につけられるマークです。
マークばっかりペタペタ貼ればいいとは思いませんけれども、もし何かマークがあったときに意味が解らなければ全然役に立ちません。これらのマークがあったら、フェアトレードな商品・団体だな、ってわかりますが、その内容をよく知っておかなければ、騙されます。ブランド品のマークさえついていればニセモノでもいいニッポン人には難しいと思いますが、日頃気にしてなくてはならないでしょう。なんといっても、生産はほとんどしない消費国ですから。ニッポンは。
ニッポン人は流行に盲目的なので、中国の餃子が大流行中。餃子の話題は飛びつきます。いま流行していないフェアトレードなんて言ってもも耳を貸さないことでしょう。でも、できればフェアトレード表示をしてほしいものですね。そして、瞬間的とはいえ、これほど阿呆みたいにチョコレート流通する地域・時期も、地球的になかなか無いのでしょうから、フェアトレードを呼びかける訴えとかがあってもよさそうなのですけど。
テレビとか新聞とか、フェアトレードには注目していないみたいです。運動としては、これを推進することによって誰が儲かるのかいまひとつピンと来ないので、スポンサーがつきにくいかもしれません。あるいは、スポンサーがアンチフェアトレードなのかもしれません。東京電力がマスコミに叩かれないのは大スポンサーだからだという説が有力ですし。
貰ったの貰わなかったの、あ゛ー来月に何か返礼をしなくちゃいけないじゃん面倒臭いだの、余っただの拾っただの儲かっただのと言ってないで、ちょっとは考えてみた方がいいと思います。
ちなみに、世界フェアトレード・デイは、毎年5月第2土曜日です。今年は5月10日です。
クールビズといえばオシャレなシャツを消費する運動だったり、エコバッグ運動といえばオシャレなエコバッグをコレクションする運動だったりしますが、そーゆー本末転倒なことにならないことを期待します。