蒲幸商店ではんぺんを食べ損なってますが、別に恨みを抱いているわけではありません。ただ、練り物が好きなだけです。
何かで知り、一度立ち寄ってみたいと思っていましたが、場所を勘違いしていたり、暴風雨に見舞われたりで、探索できていませんでした。あまり日本橋に行く機会も無いものですから。でも、ついにその日がやってきました。都心に行ったついでに。
ぷらぷら散歩して見つけました、神茂。日本橋三越や日本橋高島屋などにも入ってるということは、後になってから知りました。日本橋三越なら行ってるし買い物もしてるじゃん!! でも、いいんです。本店に行ってみるのも。
選びたい放題の練り物を前に、何を選択するべきか見失いがちです。ひとまず、手取りはんぺん¥350、御蒲鉾¥1300、焼竹輪(大)¥180円、信田巻¥350……合計で、おいくらですか。練り物に。
【追記】ちなみに、東京から西に進んでいくと「はんぺん」って違うモノになっていきます。
http://c.2ch.net/test/-/morningcoffee/1266219242/283
まずは、かまぼこから見てみたいと思いますが、その前に、いただいてきたカードに「かまぼこ」の名前の由来が書いてありました。それによると、魚のすり身を棒に巻き付けて焼いたものが、ガマの穂に似ているから、って。それは、ちくわぢゃないですかーっ!! すごい。かまぼこって、本当はちくわのことだったらしいです。
では、かまぼこです。
思いのほか、白くてつるんとしています。でも、見ているだけではよくわかりません。とにかく、小田原のかまぼこのようにグレイがかってはいない、ということです。アジやイワシなどは使わないのでしょう。
食べてみますか。見てもわからないので。
ほとんど、そのままいただきましたが、信田巻の半分とはんぺん1枚は、オーブントースターで炙ってみました。帰ってきて袋から出してみたら、おいしい食べ方の指南書まで入っていたので、5分くらい予熱したオーブントースターに3分くらい入れてみましたのです。
まずは、かまぼこ。板わさが好きなので、おいしい醤油をちょっと付けていただきました。すごい歯ごたえ──というか、すンごい弾力です。これが1300円の御蒲鉾かぁー。極上御蒲鉾は¥2100なのですが、いったいどんなヤツだったのか知りたいです!!
反対に、普段150円くらいで買ってくるあのかまぼこは、何なんだ? という疑問もわいてきます。でも、どっちもおいしーっ!!
とてもおいしいのですが、この高級な蒲鉾はどこで誰がどのように消費しているか、気になります。蕎麦屋で浮かべる蒲鉾を、1冊から仮に20枚切り出したとして、1片あたり65円にもなってしまいます。飲食店の原価が上代のおよそ3分の1と考えると、上代ではかまぼこ部分だけで200円分近くになってしまいます。1杯おいくらの蕎麦に入れたらよいものなのか、迷います。だって、220円くらいあれば立ち食いそばが食べられることを考えると、とてつもなく高価なかまぼこだということがよくわかります。
仮定がおかしいですけど。
つぎは、信田巻(しんでんまき)。かまぼこの材料を油揚げで巻いたものです。……といっても、世の中的に信田巻と言えば魚のすり身に限らず、いろいろな野菜を混ぜ込んだりすることもありますし、豆腐を油揚げで巻いたりすることもあります。でも、神茂の信田巻は、魚のすり身で、白かったです。異物感の無い、なめらかなモノでした。
これは、半分は軽く炙り、半分はそのままいただきました。炙った方が、油揚げに含まれる油分が香ばしく感じられたように思います。よく、おでんダネにするそうですけれども、今までに見たこと無かったなー。高級おでんダネなんでしょうか? おでんに対して造詣があさはかですので、勉強します。
ちくわは、そのままいただきました。ちくわ、好きですけど、このちくわも好きなちくわです。
たまたま気づきましたが、何だかねじれて見えます。これって、焼ながらねじれちゃったのか、棒からはずすときに「ねじれ目」が付いちゃったのか、全然想像もつきません。
どして?
そして、いよいよはんぺんです。好きなモノは先に食べるタイプですので、表示の順序と実際に食べた順序は一致していませんが、ご諒承ください。
はんぺんは、軽く炙った方が軽い感じになって好みです。また、材料である鮫の脂の具合なんかも温度で何やら関係してくるのかもしれません。
そうだ、このはんぺんは、すり身にするのは鮫100%なんですって。それに卵白やらでんぷんやら調味料などを加えるわけですけど。どうやら、江戸でフカヒレを輸出するにあたり、鮫のヒレ以外の部分が余っていたのでしょうね。でも、現在では東京湾で鮫を獲るなんて話を聞きません。気仙沼から運んできているそうです。
それにしても、この厚み。幸せな厚みです。誰かに教えたくてたまりません。おでんとかに入れたら、どれだけ膨らむんだろう? 鍋のフタとか開いちゃうんじゃなかろうかと心配になります。そのくらい、ふわふわなんです。
自分でちくわを作ろうとしたら材料費に1200円くらいかかって目ン玉が飛び出ましたが、練り物ってたいへんだなー。
日本ばし 神茂
- 東京都中央区日本橋室町1-11-8
- 03-3241-3988
- http://www.hanpen.co.jp
ps ここん家のURL、www.hanpen.co.jp ってすごくね?
初めて知りました、かまぼこの語源。
それにしてもこんな高級なものがあるんですね。確かに気になります。どういう人が食べているのか。
でも一生に一度は食べてみたい・・・。
誰かの家のお土産に買って行って、自分も食べるか!