群馬の公共交通網は、もうバラバラです。大手が撤退して、中小零細企業が名乗りを上げて、細々と存続している状態だったりします。
【リンク】地方公共路線のネーミングについて書いた記事
さて、前橋市はひとまず中核市として成立することを目ざして、平成大合併に乗じてかなりの地域の町村を巻き込んだ合併をしました。当時の前橋市を中心に、宮城村・粕川村・大胡町を吸収し、近い将来、富士見村も吸収される予定になっています。この地域は、いづれも観光地などがある割に鉄道・バスなどの公共交通網が未熟で、自家用車またはレンタカーなどが無いと不便で動きづらかったりします。
1日あたり数便しかないバスは、乗車率からそのように減便されてしまったのかもしれませんが、そこまで減ると乗りたくてもいつ乗ったらよいやら、どうしようもありません。
……っていう状況になって登場したのが、前橋市のデマンドバス(デマンド demand とは「需要」の意)。前橋市はたぶん補助金を出すとか、そのくらいしかしていないかもしれませんが、赤城タクシーという大胡の会社がサービスを実施しています。
大胡・宮城・粕川の地域内に約200ヶ所の「バス停」を設置し、電話予約があった時点でルートを決定し運行します。地域内の指定バス停から、地域内の指定バス停までならば、どこ発でどこ着でもよくて、料金は200円均一(こども半額)。何という夢のようなサービスなんでしょう!!
ちなみに、「ふるさとバス」っていう名前が後から命名されたそうですが、予約の電話をすると「デマンドバスでーす」って出てました。
A3サイズのチラシをそのままスキャンしたPDFファイル(データサイズ約13.6MB画質良)をご覧いただけます(Flash Paper版(データサイズ約2MB画質やや良)もご利用ください)。チラシをそのままスキャナで取り込んだだけなので、文字検索などはできませんが、バス停の名称・位置がよくわかります。。
ところで、粕川町在住のヒトにその話をしたら「あんなバス、どーやって乗るのさ? 少なすぎて使えない」っつってました。それって、電話して呼べばいいんですよ、と申しましたところ「そういえば、そんな回覧板が来てたかも……」だって。地元のヒトに理解されていないサービス、ただの税金の無駄遣いですよね(助成金が出てるなら)。
でも、サービス内容としてはなかなかイケてると思います。赤城タクシーに行って話を聞いてみたところ、朝は利用者が比較的多いので、時間がかかるとのことでした。ということは、その他の時間帯はそこそこすぐ来るとみていいでしょう。ただ、運良く目的地の方角も似たような場所で近くを走行している車両がいるとも限りませんので、地域のはずれの方で頼むときは時間に余裕が必要だと思います。
本拠地を大胡だと仮定すると、中之沢美術館発の便を頼むと単純に最低15分か20分は待つことになるだろう、ということです。
でも、不必要に2時間も3時間も待たなくてよいというのは、すごく魅力的なサービスだと思います。不必要にカラのバスを走らせることもないですし。みんなでじゃんじゃん使って、車両数を増やしたらいいと思います(増えなかったりして)。
大胡・宮城・粕川 ふるさとバス:デマンド
- 027-283-3122に電話
- 乗るバス停・降りるバス停・人数を伝えます
- 乗るバス停にバスが来る時刻が伝えられます。
- 指定の時刻が近づいたら、バス停で待ちます
- おとな200円・中学生以下100円
- 他のお客さんと乗り合いになることもあります
- 予約状況によって迂回することもあり、迂回ルートもまちまちです
- バス停以外での乗り降りはできません
- 午前8時30分から午後7時0分まで利用できます
- 受付は午前8時から午後6時まで
- 運行:(有)赤城タクシー
問い合わせ:前橋市 市民部いきいき生活課
- 交通対策室 : 027-890-5939
- 大胡支所 : 027-283-0111
- 宮城支所 : 027-283-2131
- 粕川支所 : 027-285-4112
【追記】2009.03
どこかの親切な前橋市民がチクってくださったせいか、前橋市の該当ページからPDFファイルをダウンロードできるようになりました。
もしかして!! 平成21年度になったらまた違うファイル名のPDFを配布するつもりなんだろうか? 不安だなー……