暗くなってから、信号が少ない山道をつらつら走って下ってきて、コンビニがあったのでちょっと休憩した。なにか飲むものを……と思い、冷蔵ケースの前に立ったら
醤油が並んでね? ──いや、並んでないか。でもこの真っ黒いボトルは何なんだろう。しょうもないモノに惹かれるオレは何様ぁーっ? あー……見なきゃよかった。っていうか、バッチリ見えるように陳列してあるんだもん。
とにかくこれは、醤油ではありません。
オレンジが「なんちゃって」ではなく、なんちゃっては醤油なんじゃないかと思います。ボトルのキャップは赤くても「チェリオ」って書いてあります。
さて、ではいただいてみますか。
あ゛~、これ、醤油を模倣してるんだった。でも、醤油よりも軽い感じの液体。いや、醤油ほど重みのない液体? 何となく、炭酸飲料なんじゃないかという、根拠のない思い込みがあったので、あまりにさらさらな液体が出てきてちょっと動揺しました。どうして炭酸飲料だなんて思い込んだのだろう?
もしかして、醤油と間違えるのではなく、コーラと間違ってないか?
オレ様の脳!! 大丈夫かっ!!
だめだ。全然大丈夫ではない。ホントにコーラと間違っていたようで、口に入れたときもまた、脳内のコビトさんたちが炭酸飲料だよねー、って囁いてたらしく、口の中でうすーいオレンジ味で、もちろん炭酸の刺激が無い感じに、動揺した。どうした、オレ様。騙されるにもほどがある。
だめだめ。これは醤油と間違う飲料ではない。ホントに、何度もコーラと間違えた。
醤油と間違わせたい商品なので、しつこく余分に「醤油じゃない」ことを主張しています。
- これはしょうゆではありません!
- This is not soy sauce!
- なんちゃってオレンジ!!
- しょうゆじゃないよ~
そんなに主張する必要があるかなー、とも思いますが、本気で砂糖と塩を間違えるヒトがホントにたくさん存在するということを鑑みれば、確かに必要なのかもしれない。でも、そんなことでは、全然洒落がきいているとは言えない。
醤油屋のブランドで売り出してみるとか、そういうくらいまでやらなくちゃ。把手付1リットルボトルとかで売り出してみるとか。
恐る恐る飲んでみましたが、まずい。
パッケージから受けた先入観がそうさせたのかわかりませんが、まずい。[自分流行通信]
やぱし、まずいですよねぇ。世の中的にも。せめてBYGコーラとかにしてくれよ……。
なお、チェリオなんちゃってオレンジ公式ウェブサイトでは、デスクトップ画像などがダウンロードできるようです。しっかり見ちゃったじゃん。
11月から売り出していたので(東日本以外は12月から)、ネットでもいろいろ話題にはなっていたようですね。GIGAZINEのニュースを昨日知り、先を越されたなーって思ってました。
こういったジョーク商品は誤解を生む可能性があるので、商品化から販売後まで色々な苦労が発生しそうです。
[GIGAZINE]
みんな感じていると思いますが、逃走ルートをたくさん用意している逃げ腰の姿勢が、商品の強さを奪っているのではないでしょうか。そんなこと考えるのは、広告屋目線だからかなぁ? たしか、村上春樹さんの作中で出てきたと思いますが「犬の糞の模型を弁当に入れるなんて、イケてない。やるならホンモノの犬の糞を入れねば」というような内容の会話があったような(無かったような)気がします。
シャレです。ギャグです。見ての通りウケ狙い。
そんなに高らかに宣言するならば、もっとしっかり醤油要素を取り込んでよー。
ちなみに、使用したグラスは、大好きなうすはりタンブラーです。
【リンク】
チェリオなんちゃってオレンジ公式ウェブサイト http://nanchatte-cheerio.jp/
ああ、間違いなく今日外出した瞬間から
ありとあらゆるコンビニに入って探しちゃいそうです。
「しょうゆじゃないよ~」がかわいすぎる。