結局、「枯れ葉」からイメージ脱却は無理だったってことのようです。
老人から散々に言われて再デザインされました枯れ葉マーク。一部では「もみじマーク」などと気遣いも見られたけれども、国会議員だってうっかり「枯れ葉マーク」とか言っちゃうんだ、よほど枯れ葉マークという呼び方が広く浸透していたかということでしょう。
というわけで、新しい枯葉マークのデザインを募集していましたが、決まったようです。
じゃーん! 結局枯葉ですけど。またはWindows®とか。
新デザインは「クローバー」=高齢者運転マークを一新へ−警察庁
警察庁は19日、70歳以上のドライバーに運転時の表示が求められる高齢運転者標識について、現行の「もみじマーク」を見直し、四葉のクローバーをモ チーフとした新たなデザインに変更すると発表した。今後、道路交通法施行規則を改正し、年内に導入する。もみじマークも当分の間、使用できる。
同庁によると、新しいデザインは大阪市のグラフィックデザイナー松山幹生さん(31)が考案したもので、四葉のクローバーとシニアの「S」を組み合わせたデザイン。緑や黄色などを配置し、活発な高齢者のイメージを表現した。
新しい高齢運転者標識は、公募で寄せられた1万4573点の中から選定。有識者による検討委員会がもみじマークを含めた5点に絞り、70歳以上の高齢ドラ イバーなどから意見を募った結果、「色合いがさわやかで印象がよく、高齢運転者が誇りを持って表示できる」などと支持する声が最も多かった。
四つ葉は何となく良い逃げだったけれども、「葉っぱ」から逃れられなかったようです。また、葉っぱにこだわることで、結局は枯葉じみてくるわけですけどね!そして「シニアのS」が内包されているんですって。「シニアのシ」じゃないところがニッポン語って愛されてねーな、って感じます。
マークを制作する段階では、入隅が多くてコストがかかってくることでしょう。
フォトピエールも交通安全関係の仕事をしておりますので、さっそく新枯葉マークをデータ化しました。「kareha_new.pdf」は、PDF/X-1a:2001になっております。色調などの指定が見あたらず曖昧に近似色で表現してありますので、ご利用の際には適宜手を加えてお使いください。
ちょっと待て! 時事ドットコムのページを改めて見直してみて、気になった点を発見。
周囲の黒フチ切れてね? 時事ドットコムが画像処理の過程で切れちゃった、っていう切れ方じゃないね、これ。仕方がない、他のソースもあたってみましょう。例えば、asahi.com。
あつつつ……。「警察庁提供」って書いてあった。なんてコトだ。日経も、毎日も同じだ。何故、原案に中途半端に手を加えるのだ! まったく「有識者」ってろくなことしねぇな。っていうか、上下関係を確認するために、元のデザイナーよりも立場が上であることを主張するために、そのまま採用することはない、っていうことなんじゃないかと思います。
というわけで、せっかくPDF/X1a:2001にしてみたものの、実際とは違っているようですので公開しないことになりました。どーもすみません。それから、使用開始は年内を目処に法改正などを進めているそうです。……決まってもすぐ使えるわけじゃないわけね。ふーん。
ちなみに、自動車にくっつけるマークでもうすでに四つ葉マークがあるのはご存知ですよね?
「この車は障害者が運転しているので配慮を」というマークで、手足が不自由だったりいろいろな理由で障害をお持ちの方が運転している車に取り付けられます。でも、その多くは実は糖尿病のヒトなんじゃないかという感じがしていますけど。
えー、知らなかったの? 内閣府にでも訊いてみてください。さすが、何かを決めたり作ったりするのが大好きだけど、それを広く知らせるのが嫌いなニッポンのお役人様のすることだ。だから、こうして民間がせっせと世話を焼いてやらねばならないんじゃないかと思います。
そして得た利益が税金となって、真面目な公務員と怠惰な公務員とで山分けされてゆくのでしょう。