ニッポンで小洒落たイタ飯屋(推定死語)やスパゲッティ屋でスパゲッティを注文すると、フォークとスプーンが出て来たりすることがよくあります。スプーン? スープがセットで付いてくるわけでもなくたって、スプーン。
ニッポンのテーブルマナーでは、何故かスパゲッティを食べるときには利き手にフォーク、反対の手にスプーンを持ち、スプーンを下側に添えながらその上でスパゲッティを巻き付けて食べるということになっています。……そんな料理店が数多く存在します。
バブルの頃にイタリア料理店がイタ飯屋と呼ばれ始める頃になると、フォークでスパゲッティを巻き付けられないヒトのために、スプーンを添える店が増えたとかいうことのようです。その延長線上が、今ここ。21世紀初頭。外国のことを「向こう」と呼び、「向こう」といえばア〆リ力であることが多いニッポン人のコトなので、スパゲッティ食にスプーン併用するのも「向こう」の影響なんじゃなかろうか、と想像していますが、不器用なヒトは何やったって不器用。スプーンの上でスパゲッティを巻き付けようとしても結局はうまくいかず、フォークと共にスプーンまで一緒に口に運んでしまうようです。こんな感じ。
こういうオバサン、いますよね。ε=(ノ_ _)ノ フォークが口に近づいてくると舌出して迎えに行っちゃうとか。 ( ꒪⌓꒪)
スプーンを使わずにフォークだけでスパゲッティを上手に持ち上げる
というわけで、スプーンを使わずにフォークだけでスパゲッティを上手に食べる方法を紹介しましょう。
- 利き手で、筆を持つようにフォークを持ちます
- 鉛筆を持つようなナナメの角度ではなく、毛筆を使うように立ててスパゲティの山の端に突き立てます
- 立てたまま2回転くらいさせ、様子を見てみて、「このままでは大きくなりすぎる!」と思いましたら角度を少し寝かせて一旦持ち上げ、落下するスパゲッティは落下させてしまいます
- フォークを突き立て、巻き取り後半戦
- パスタの尻尾が巻き付いたら、改めて角度を寝かせ、持ち上げて口に運びます。
- 口に入れます
- 口にフォークを挟むようにして、料理を口の中に残し、フォークは口の外に抜き去ります
- よく噛んで味わい、飲み込みます
難しいことはないのですが、フォークを寝かせたままスパゲッティを巻き取ろうとしても無理です。それって力学的にどうなんですか?
いくら説明してもできないヒトにはできません。不思議。以前から噂には聞いておりましたがナイフとフォークで切り刻んで食べる地方もあるようですし、ゆるゆるスパゲッティをフォークで切り刻んでショートパスタにしてからスプーンで食べる地方もあるそうです。でも、他人のと違うことに敏感なニッポンでは、他人と同じにやりたいのは仕方がないことかもしれません。