それでもソニーはしばらくの間「ジョグダイヤル」なるもので融合を試みていたわけだけれども、どんどん減り続けるダイヤル。ラジオを聴いていても未だに「ダイヤルはそのままで!……CMです」とか。ダイヤルあるラジオ、なかなか無いよ。
ラジオ以上に家庭にオフィスに浸透したダイヤルといえば、電話じゃなかろうか。たとえば、ある宿泊施設の案内。
火災を発見された場合には……
ダイヤル2を回し、すぐにフロントへ通報して下さい。
本当にそれでいいのか?
ダイヤル無いけど!
そりゃ、一般的には「そんなこと、『ダイヤル2を回す』は『ボタン2を押す』だろ」っていう話なんだろうけれども、その常識はどのくらいまで常識なのかを少し考え、丁寧に対応するとより感じがよくなることなんじゃないかと思います。
たとえば、どこかの過疎の村で、その地域にお住まいのご老人たち全員にケータイを渡して使って貰うコトにしたのだけれども……使い方の説明「イロハのイ」は、こんなことだったそうです。
「パチっと二つに開いてください」
ニッポンのケータイはなぜか2つ折りになっているモノが多く、それを開かないことにはほとんど何の機能も発揮できないわけですが、小さい石鹸箱みたいな四角い塊を初めて手渡されたら、それが二つ折りになっている姿だということを理解できていないヒトが多かったということだ。
同様に、ダイヤルしかない地域で生活しているヒトがここに宿泊したとして、「dial 2」って書いてあるのを見たら、ダイヤル回したくなりますよね。でも、肝心のダイヤルが無い。少し混乱しそうです。
ハンドルを回して交換手を呼ぶ時代からダイヤル式に変わった時だって、きっと多少の混乱はあったことでしょう。
「ダイヤル回す あの娘に伝えて まだ好きだよと」
いったい何のコトを歌っているんだか、わからない世代も増えたことでしょうねぇ……(しみじみ)
油断してたら、iRetro DialerなんていうiPhoneアプリがあるのね。うーむ。海は深く、空は高い。
【リンク】何でもダウンサイジングでいいのか?
【PS】iRetroDialerへのリンクが切れちゃいましたので、代わりにどうぞ→ apptoi