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こりゃ、間違えて非常ボタン押すだろ! な新幹線E5系トイレのスイッチ配置


3月5日から営業運転を開始した、「ファステックたん」の俗名があった新型車両E5系を用いた東北新幹線「はやぶさ」。この一番列車にて、緊急ボタンが押されて緊急停止するという事故があり、話題の大きい列車だったため瞬間的にニュースにて報じられ、ネットでも格さん助さんもう充分でしょうだった。充分拡散した。

残念なことに、列車で緊急ボタンを押される事件は今日では大して珍しいことでもなく、それきり忘れていたのだけれども、その後の情報で緊急ボタンが充分に押しやすい位置に配置されていることを知って唖然とした。

E5系はやぶさトイレ

(゚Д゚)3

指定券が発売何秒かで売り切れる人気の新型車両の一番列車だからなおのこと話題になったわけだけれども、これでは早晩誰か押してたはずだ。“「押すなよ、押すなよ!」と言いつつ押して欲しい”芸人みたいなデザインでしょう。この緊急ボタンのデザインは「竜平デザイン」とか呼んでもいいんじゃなかろうか。

E5系はやぶさトイレ

一応、基本に忠実に、緊急なモノは赤色、通常使用のものは青色、と色分けされている。どこかの大学の偉いセンセが決めちゃった、という風情。

「水洗スイッチ」と書かれているけれども、ニッポンで長らく暮らしているニッポン人にとってもあまり馴染みのない文字の組合せじゃなかろうか。しかも、子供やガイジンには解りづらそう。イラストによる説明も付いているけれども、そのイラストも解りづらい!

押しボタンが「トイレ流す」、は 直感的ではないかもしれない

「トイレを流す」ことについて、この頃は病院やデパート、駅なんかでも押しボタン化されてきてはいる。家庭のトイレも徐々にそのような傾向が見られる。でも、長らく「トイレを流す」のはレバーだったという歴史がある。可動部が増えると部品も故障も増えるのだけれども、レバー型にしておくだけで「これは、トイレを流す」と理解しやすい記号とならないかな。

たしかに、「レバーをひねる」動作はユニバーサルではないらしいのだけれども。

非常ボタンが非常っぽくないのも、間違える原因になっている

非常ボタン非常ボタンといえば、非常ボタンの風情があるものだ。あるべきだ。確かに赤でSOSって書かれたりそれなりに工夫されている。けれども、赤白のトラの回りはグリーン。そんなに広い面積にグリーンを配置されちゃったら、「非常」感はだいぶ薄れちゃいますよね。

文字もそれなりにごちゃごちゃ書かれているけれども、非常時に「非常ボタン」とわかるかどうかという意味に置いても心配になるくらい、わかりづらそう。

工業用機械なんかは、専用部品を作るとコストがかさむからというのが一番の理由とは思いますが、それでも緊急停止ボタンは、パッと見てすぐ解るデザインになっているものです。ましてや万人が使う公共施設ならなおのこと必要です。

さらに、いろいろボタンがあったら、手近なところから押してみたくなるというキモチ、わかるー。子供はSOSの意味もよくわからず、非常時以外には押さないでね、なんていう意味もよくわからなかったのだろう。

それと、じーっと見ていると「これでわからない奴は、わからない方が悪い」みたいな傲慢さがうっすらと感じられてくるから不思議。でも、そうじゃないですからね。間違えさせた方が悪いんですからね!

はやぶさE5トイレ

車椅子などでも利用しやすくデザインされている、ということは良いことだし、緊急ボタンも、いざ押す時は緊急なのだから押しやすい位置に無ければ意味がないけれども、それって緊急ボタンっぽくないのは、ちと困るかも。

「グリーン車」の上をいくグランクラスなどの話題で持ちきりだったけれども、そんなことよりも基本的なデザインをよく考えるべきだったのかもしれません。これは、他人の振り見て我が振り直さなければ、と強く再認識しました。

また、この頃のデザインの現場では、デザインする力よりも、まずは「デザインソフトを使えること」の方が重要になってきちゃっているという部分があることが否定できません。そういう複雑な世間において、より優れたモノを効率よく世に送り出す仕組みなんかも、これからの研究課題になってくるかもしれません。

【リンク】JR東日本ウィキペディア

via キニ速


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