未成年によるアルコール類の誤買防止をしています、というアピールのためかと思われますが、アルコール飲料売り場などでは「これはお酒です」と表示しているのをよく目にする。くだらないな、と思いつつも、もし本当にアルコール類の誤買があるのだとすれば、やはり注意を喚起すべきだ。
でも、それに対して「これはお酒ではありません」っていう表示もあるんだね。
しかも悪いことに、こういう記述になっている。
これはお酒
ではありません
こうなると、いったい誰のために何をどうしたいのか、さっぱりわからなくなってくる感じがします。いちいち「これはお酒」「これはお酒じゃない」と表示することは、つまりspamに近い情報になってくるんじゃなかろうか。
ボトルやラベルなどがいかにもワインっぽい感じなので、ワインかと誤買を防止するために、親切心でやっておられることでしょう。「わたし」の常識はもしかすると「あなた」の非常識かもしれません。でも、安いワインをかったつもりで飲めば、それなりに酔っぱらう——かどうかは別として、楽しい気分になるか、とは思います。
そして、こうやってスパム表示を増やすことによって、消費者の判断能力が失われていくことに、流通は早く気づくべきでしょう。消費者を弱体化させ流通の都合の良い消費をしてもらう、という作戦でしたら、着々と成功に近づいています。