振り込め詐欺は、もはや老人相手の商売にとどまらず、忙しい中小企業経営者がターゲットになっているそうです。
話の内容はこうだ。
- (非通知で)電話がかかってくる
- 「(2ヵ月ほど前に)注文した広告のゲラができたので、25000円振り込め」
これだけのことなのだ。知人の経営者は「そんなの頼んだっけなあ?」と思って
「確認して折り返し連絡する」とか
「申し訳ないけど思い出せないので、見積か何かを送ってくれないか」と言ったところ、
「こっちだってビジネスなんだ! 忙しいんだから払うモノは払え!」
と逆ギレ。その後も話をつづけるも、電話を切ったあとは電話もFAXもメールも音沙汰無し、とのことです。
気づきのポイント
この経営者氏が疑問に思ったのは
- ビジネスの要件なのに非通知で電話を掛けてくる
- 折り返し連絡する電話番号も教えてくれない
- 契約に関する確認書類を提示しない
こんなようなことの積み重ねだったのだそうです。ラジオに投稿したということで、荒川強啓さんの番組でも取り上げられていました。ラジオ番組でキャッチセールス評論家も、とにかく事実の確認をするように、と強調していました。
中途半端なワンマン経営者は要注意
いったい、どこのどんな御大尽様がこんなくだらない詐欺にひっかかるわけ? と思って考えてみた。
普通こんなことでほいほい振り込まないでしょ、とか思うようなことをやってるということは、ある程度の見込があってのことだと思います。大企業でしたら部門が専門化しているのですぐバレちゃうし、わりとしっかりした経営者ならば例示の経営者氏のように話してる途中で気づいちゃいます。
でも、丼勘定なのに強気なワンマン経営者は、「お前、オレとの契約忘れちゃったわけ?」という空気になると、それを認めたくないから払っちゃうと思います。25000円なんて大した金額じゃないし。すべてを取り仕切らないと気が済まない、根も葉もないオレ様経営の経営者は注意が必要です。
ここでそんなコト叫んでも、オレ様経営者様のココロには届かないのは百も承知ですけど。
授業料としては高くないけど……
でも、授業料としては25000円ならそこら辺のわけわからんセミナーに出るよりも安いけれども、25000円で済むとは限りません。悪いことする奴らのネットワークはかなりしっかりしていると思われます。その中でも「カモられたリスト」は特別扱いで、1度ひっかかると次もひっかかることを期待して、手を変え品を変え同様の詐欺が次々に展開されると思います。
しかもそれはたいてい暴力団の資金源です。授業料と割り切っても、結果として暴力団に資金提供しているのと同じコトなので、疑問に思ったら確認しなきゃだめですね。
確認することを恥じてはダメです。
なお、本件に関して、経営者氏は地元の警察に報告・相談済とのことです。